住宅取得資金贈与は土地の取得でも適用可能!要件と注意点を徹底解説

住宅取得資金贈与 土地

住宅取得資金贈与を使って土地の購入はできるのだろうか?

戸建住宅を購入しようとする際、気になるのは土地の値段ですよね。住みたい地域は土地が高い!

住宅取得資金の贈与を使って土地の購入をすることは可能です。ただし、無条件で土地購入に充てられるわけではないので注意が必要です

そこで今回は、住宅取得資金贈与を使って土地を取得するための条件と注意点をご紹介します。

自宅購入は人生の重大イベントです。贈与税非課税が使えないということがないよう、しっかりと確認をするようにしてください。

 

1.住宅取得資金贈与で土地購入は可能

1-1.住宅とともにする敷地の購入はOK

住宅取得資金贈与で土地の購入は可能です。

『住宅を取得する資金の贈与なので、土地は無理なのでは?』と思われている方もご安心ください。

住宅と共にする敷地の購入であれば、住宅取得資金贈与を問題なく使うことが可能です。

住宅取得とともにする敷地はOK

法律では、住宅取得資金贈与で土地取得ができる場合を以下のように定めています。

  1. 住宅の新築、新築建売住宅の取得とともにする土地等の取得(住宅用家屋の新築に先行してする土地等の取得含む)
  2. 中古住宅の取得とともにする土地等の取得
  3. 今住んでいる住宅の増改築等と共にする土地等の取得

住宅の新築に先行する土地等の取得でも大丈夫です。いわゆる先行取得ですね。土地がない場合には先に土地を買わなければ建物の建築ができません。

贈与された住宅取得資金の全額を土地の購入対価に充てるのもOKです。建物は自己資金あるいはローンで購入することになります。

土地だけでなく土地を利用する権利(地上権や賃借権などの借地権)の取得でも大丈夫です。

 

本当??根拠は?と心配性の方は、以下の条文でご確認ください。

租税特別措置法
(直系尊属から住宅取得等資金の贈与を受けた場合の贈与税の非課税)
第七十条の二 平成二十七年一月一日から平成三十三年十二月三十一日までの間(第九項、第十一項及び第十二項において「適用期間」という。)にその直系尊属からの贈与により住宅取得等資金の取得をした特定受贈者が、次に掲げる場合に該当するときは、当該贈与により取得をした住宅取得等資金のうち住宅資金非課税限度額(既にこの項の規定の適用を受けて贈与税の課税価格に算入しなかつた金額がある場合には、当該算入しなかつた金額を控除した残額)までの金額又は特別住宅資金非課税限度額(既にこの項の規定の適用を受けて贈与税の課税価格に算入しなかつた金額がある場合(平成三十一年三月三十一日までに次項第六号に規定する住宅用の家屋の新築、取得又は増改築等に係る契約を締結してこの項の規定の適用を受けた場合を除く。)には、当該算入しなかつた金額を控除した残額)までの金額(平成三十一年四月一日以後に住宅用の家屋の新築、取得又は増改築等に係る契約を締結してこの項の規定の適用を受ける場合には、これらの金額のうちいずれか多い金額)については、贈与税の課税価格に算入しない
一 特定受贈者が贈与により住宅取得等資金の取得をした日の属する年の翌年三月十五日までに当該住宅取得等資金の全額を住宅用家屋の新築若しくは建築後使用されたことのない住宅用家屋の取得又はこれらの住宅用家屋の新築若しくは取得とともにするその敷地の用に供されている土地若しくは土地の上に存する権利(以下この項及び次項において「土地等」という。)の取得(当該住宅用家屋の新築に先行してするその敷地の用に供されることとなる土地等の取得を含む。同項第五号イにおいて同じ。)のための対価に充てて当該住宅用家屋の新築(新築に準ずる状態として財務省令で定めるものを含む。以下この号及び第八項から第十二項までにおいて同じ。)をした場合又は当該建築後使用されたことのない住宅用家屋の取得をした場合において、同日までに新築若しくは取得をしたこれらの住宅用家屋を当該特定受贈者の居住の用に供したとき、又は新築若しくは取得をしたこれらの住宅用家屋を同日後遅滞なく当該特定受贈者の居住の用に供することが確実であると見込まれるとき(これらの住宅用家屋の新築又は取得に係る契約を平成三十三年十二月三十一日までに締結している場合に限る。)。
二 特定受贈者が贈与により住宅取得等資金の取得をした日の属する年の翌年三月十五日までに当該住宅取得等資金の全額を既存住宅用家屋の取得又は当該既存住宅用家屋の取得とともにするその敷地の用に供されている土地等の取得のための対価に充てて当該既存住宅用家屋の取得をした場合において、同日までに当該既存住宅用家屋を当該特定受贈者の居住の用に供したとき、又は当該既存住宅用家屋を同日後遅滞なく当該特定受贈者の居住の用に供することが確実であると見込まれるとき(当該既存住宅用家屋の取得に係る契約を平成三十三年十二月三十一日までに締結している場合に限る。)。
三 特定受贈者が贈与により住宅取得等資金の取得をした日の属する年の翌年三月十五日までに当該住宅取得等資金の全額を当該特定受贈者が居住の用に供している住宅用の家屋について行う増改築等又は当該家屋についての当該増改築等とともにするその敷地の用に供されることとなる土地等の取得の対価に充てて当該住宅用の家屋について当該増改築等(増改築等の完了に準ずる状態として財務省令で定めるものを含む。以下この号、第八項第三号、第十項第三号及び第十二項において同じ。)をした場合において、同日までに増改築等をした当該住宅用の家屋を当該特定受贈者の居住の用に供したとき、又は増改築等をした当該住宅用の家屋を同日後遅滞なく当該特定受贈者の居住の用に供することが確実であると見込まれるとき(当該住宅用の家屋の増改築等に係る契約を平成三十三年十二月三十一日までに締結している場合に限る。)。

税法は非常に読みにくいですね。

住宅取得等資金の全額を『家屋』又は『土地等』の取得対価に充てる必要があります。

手付金に贈与された資金を充当しても、手付金は対価の一部ですので問題ありません。

 

<仲介手数料や家具等の購入対価はNG>
仲介手数料や自宅購入後の家具等に贈与された資金を少しでも充当した金額は、非課税の適用が一切受けられないのでしょうか?

住宅取得等資金の定義が別途定められています。家屋や土地の対価に充てるための金銭部分のみが住宅取得等資金となりますので、その全額を取得対価に充てていれば非課税の適用を受けることが可能です。(措置法第七十条の二第2項第五号)

物件金額と同額の住宅ローンを組むようなことをしなければ実務上それほど気にしなくても大丈夫ですが、厳密にいえば家屋と土地等の対価以外に充てた部分は非課税の対象外だとご理解ください。

自宅購入後に『住宅取得資金として』贈与された金銭は、非課税の対象外です。

贈与された金銭を取得対価に充てていなければ話になりませんので、ご注意ください。

 

1-2.自宅建築に先行する土地購入はタイミングに注意

土地購入後に新築住宅を建築しようとする場合には、贈与と建物取得のタイミングにご注意ください。

贈与を受けた年の翌年3月15日までに、必ず住宅の新築をするようにしてください。

12月に贈与を受けて土地を購入、その後翌年の6月に住宅完成!ではアウトです。贈与を受けた年の翌年3月15日までに住宅を取得することにならないからです。

 

年をまたぐ場合の具体例

住宅取得の前年に受ける贈与は要注意です。

2月や3月に建物が完成予定というのは危険ですね。ハウスメーカーの都合によって建物引渡しが3月15日を過ぎてしまう恐れがあるからです。

どうしても年末近くに土地を購入する必要がある場合には、住宅取得資金の贈与は年明けとし建物購入資金に充てることをお勧めします。

災害に基因するやむを得ない事情がある場合には、贈与の翌々年3月15日までに住宅取得でもOKというルールがありますが、贈与の翌年3月15日までの取得が絶対だと考えるようにしてください。

住宅取得資金の贈与を受けるために重要となるタイミングについて詳しく知りたい方は、以下の記事をご参照ください。
『住宅取得資金の贈与はタイミングが命!【重要タイミング3つに注意】』

 

<屋根ができていれば最悪OK>

 

これから住宅取得資金の贈与を受けて自宅を新築する予定の方は、贈与の翌年3月15日までに新居に居住している状態を目指すようにしてください。

 

贈与の翌年3月15日までに引き渡しが間に合わない場合には、即アウト?

⇒ 屋根ができていれば実はOKです。

 

租税特別措置法施行規則
(直系尊属から住宅取得等資金の贈与を受けた場合の贈与税の非課税)
第二十三条の五の二 法第七十条の二第一項第一号に規定する新築に準ずる状態として財務省令で定めるものは、屋根(その骨組みを含む。)を有し、土地に定着した建造物として認められる時以後の状態とする。

工事の遅れがないとも限りませんので、2月や3月に新築予定の場合には前年中ではなく引き渡し直前に贈与を受けることをお勧めします。

 

1-3.土地のみの購入・土地の現物贈与はNG

住宅取得資金の贈与を使って土地のみを取得することは不可能です。

住宅の取得とともにする土地等の取得か、住宅の取得に先行する土地等の取得でないと住宅取得資金贈与の非課税を適用することができないからです。

通常は考えられませんが、土地は住宅取得資金贈与を受けて自分が購入し建物は配偶者が購入するというのはNGです。

土地の現物を贈与受けるような場合も、住宅取得資金贈与の非課税の対象とはなりませんのでご注意ください。

 

2.相続税対策が目的なら共有名義がお勧め

相続税対策を目的としてこの特例を適用するのであれば、土地建物を共有名義とすることをお勧めします。

相続税対策でもお勧め

一般的に不動産の相続税評価額は購入金額よりも低くなる傾向があるからです。

特に建物については建築費用よりも建物の相続税評価額は大きく下がります。(半分以下となるのが一般的です。)

土地を贈与された金額で購入して建物を親名義で建築するというのは不可能ですのでご注意ください。先にご説明したとおり、住宅取得資金贈与の非課税を受けるためには住宅を購入する必要があるからです。

贈与された子供は家屋の持分を少しでも取得する必要があるわけです。

 

3.注意点

3-1.贈与税申告が必要

住宅取得資金の贈与を非課税とするためには、贈与税の申告が必要となります。

非課税の範囲内なので何もしませんでは問題ありです。住宅取得資金の贈与を非課税とする要件を欠くことになるからです。

贈与税の申告は、国税庁の確定申告作成コーナーを使うと便利です。

参照:国税庁

贈与税の申告書をご自分で作成したい方は、以下の記事を参考にしてください。
『【今すぐ簡単にできる!】贈与税の申告書の作成と納付方法を詳細解説』

一般的な金銭贈与についての記事ですのでそのまま作成すると贈与税が多額になってしまいます。必ず『住宅取得等資金の非課税の適用』を受けるを選択して作成するようにしてください。

 

3-2.他の要件(特に贈与を受ける年の所得)に注意

住宅取得資金の贈与は土地の取得でも適用可能だという説明をいたしましたが、当然に住宅取得等資金の非課税の要件はよく確認するようにしてください。

一定の身内から不動産を購入する場合は非課税の適用を受けることができません。(配偶者や直系血族、生計を一にするその他の親族、事実婚の相手・その親族で生計を一にする者、その他一緒に生活をする者など)

 

特に注意していただきたいのは、贈与を受ける年の皆さんの所得です。所得によっては、贈与税非課税の適用を受けられませんのでご注意ください。

住宅取得資金の贈与を受けるためには、贈与を受けた年の合計所得金額が2,000万円以下であることが要件となっています。

合計所得金額とは、損失の繰越控除前の所得金額の合計となります。

給与収入のみの場合は、給与総額が2,220万円以下である必要があります。

特定口座で申告をしない株式等の譲渡は所得に含めません。過去の損失を取り戻そうと株式等の所得を確定申告する場合には、合計所得金額を意識するようにしてください。

合計所得金額について詳しくは、国税庁質疑応答をご確認ください。

参照:国税庁

所得税の住宅ローン控除の所得制限についての解説ですが、同じ『合計所得金額の定義』について解説した内容ですので気にする必要ありません。

その他、住宅取得資金の贈与の要件について詳しく知りたい方は、国税庁ホームページにてご確認ください。

参照:国税庁

 

3-3.実家敷地で小規模宅地等の特例が使えなくなる

ご実家で親と同居されていた方や賃貸住宅にお住いの方が住宅取得資金の贈与を使って自宅を購入すると、将来親の相続時に小規模宅地等の特例を受けることができません。

小規模宅地等の特例とは、亡くなった方の自宅敷地の相続税評価額を330㎡部分まで8割減することができるという強力な特例です。

この特例が使えるか使えないかで相続税が課税されるか否かが変わってくることも珍しくありません。

亡くなった方の自宅敷地で小規模宅地等の特例の適用を受けるためには、以下の方が自宅敷地を相続する必要があります。

  1. 配偶者
  2. 相続開始直前に同居していた親族
  3. 家なき子(相続前3年以内に賃貸暮らし)

 

贈与税は相続税の補完税と言われています。

これから自宅を購入しようとお考えの方に今すぐ関係ないと思いますが、贈与税非課税の適用を受けるこのタイミングで将来の相続税のことも頭の片隅に入れておいたほうが良いのではないでしょうか。

小規模宅地等の特例について詳しく知りたい方は、以下の記事をご参照ください。
『『小規模宅地等の特例』を使って自宅敷地評価を80%減額する方法!』

 

4.まとめ

住宅取得資金贈与で土地を取得するための条件と注意点をご案内しました。

住宅取得資金贈与で土地を購入することは可能ですが、土地のみの購入はできませんのでご注意ください。

住宅とともにする敷地の取得か住宅の取得に先行して取得する土地の取得対価に充てるのであれば、贈与税非課税の適用を受けることが可能です。

土地を購入後に建物を新築しようとする場合には、贈与と建物取得のタイミングにご注意ください。

贈与の年の翌年3月15日までに自宅を取得する必要があるからです。

住宅取得資金の贈与の適用を受けるためには、贈与税の申告が必要です。贈与を受けた年の所得制限もありますのでご注意ください。

コメント

「住宅取得資金贈与は土地の取得でも適用可能!要件と注意点を徹底解説」に対する21件のコメント

  1. とても分かりやすい記事で勉強させていただきました。
    ありがとうございました。

    1点気になる点がありましたので質問させていただきます。

    『1-2.自宅建築に先行する土地購入はタイミングに注意』
    の項目で
    『土地購入後に新築住宅を建築しようとする場合には、贈与と建物取得のタイミングにご注意ください。
    贈与を受けた年の翌年3月15日までに、必ず住宅の取得をするようにしてください。』
    とありますが、
    土地購入後に新築住宅を建築する場合は、翌年3月15日までに取得ではなく、新築(骨組みを含む屋根を有する状態)するではないでしょうか。

    税務署にも確認しようと思いますが、こちらのサイトは検索でも上位に上がってきて、内容も分かりやすかったので、他の方にも間違った情報が渡ってしまうかなと思い、コメントしました。
    当方の間違いでしたら、大変失礼致します。

    1. TAKA様 ご指摘いただきありがとうございます。

      TAKA様のご指摘の通りでございます。
      本文中『必ず住宅の取得をするようにしてください。』を『必ず住宅の新築をするようにしてください。』と修正させていただきます。

      これから住宅取得等資金の贈与を受けて自宅を新築しようとされている方は、3月15日までに新築住宅に住んでいる状態を目指していただきたいので、(骨組みを含む屋根を有する状態)の記載は省略させていただきます。

      ご指摘のとおり、贈与の翌年3月15日までに『屋根(その骨組みを含む。)を有し、土地に定着した建築物として認められる時以後の状態』(租税特別措置法施行規則第二十三条の五の二)になっていれば非課税の適用が可能です。

      工事の遅れ等によって非課税の適用を受けられない結果となるのは非常に不幸ですので、最初から屋根付きの状態を目指していただきたくないのです。

      相続アカデミーの運営にご協力いただき、誠にありがとうございます。
      今後も相続アカデミーをよろしくお願いいたします。

  2. 大変わかりやすい記事をありがとうございました。
    ひとつ質問です。私の娘が私の母の土地を購入することになり、その代金を私が600万円贈与する予定です。この場合、贈与税の免除は受けられるのでしょうか?
    特殊関係者からの購入の場合は認められないという記事を見つけたので、不安になりました。よろしくお願いします。

    1. Yoko様、お問い合わせいただきありがとうございます。

      残念ながら、直系血族(祖母)からの土地の取得の場合、住宅取得等資金の非課税の適用を受けることはできません。
      (租税特別措置法第七十条の二第二項第五号、租税特別措置法施行令第四十条の四の二第六項第一号)

      娘様が他に贈与を受ける予定がないのでしたら、毎年100万円の暦年贈与を6年間続けることをお勧めします。

      例えば、以下のような方法と暦年贈与の組み合わせが考えられます。
      1.お母様と娘様の土地売買契約に分割払いの特約をつける
      2.一度Yoko様から娘様に600万円を貸し付け、分割返済を受ける

      『特例の要件を満たしていれば』土地の取得でも適用が可能という趣旨の記事でしたが、このような場合に適用を受けることができないという説明が抜けており失礼いたしました。
      本文中にも説明を追加するようにいたします。

      今後も相続アカデミーをよろしくお願いいたします!

      1. 大変参考になりました。
        わかりやすい丁寧なご説明を頂きまして、ありがとうございました。
        また何かの折にご相談させて頂きます。
        よろしくお願いします。

  3. 8月に質問させていただいた者です。
    私の母の土地を私の娘が購入した場合に、非課税の特例が受けられないという事を教えていただきました。土地については母との間で契約が済み、私からは110万円の贈与を何年か行うことにしました。来年その土地に娘が自宅を新築しますが、家の建築費用についてもやはり特例が受けられないということでよろしいでしょうか?
    念のため確認させて頂きたく、よろしくお願い致します。

    1. お問い合わせいただきありがとうございます。

      娘さんの自宅を建設する方は親戚ではないですよね?

      娘さんが来年建築する建物の建築費用については、通常は直系尊属からの贈与の特例を受けることが可能です。
      (当然に所得など他の要件を満たしていることが前提となります。)

      以下の方から建物の取得をする場合には、直系尊属からの住宅取得資金の贈与の適用を受けることができませんのでご注意ください。(租税特別措置法施行令第四十条の四の二第六項)
      一 当該特定受贈者の配偶者及び直系血族
      二 当該特定受贈者の親族(前号に掲げる者を除く。)で当該特定受贈者と生計を一にしているもの
      三 当該特定受贈者と婚姻の届出をしていないが事実上婚姻関係と同様の事情にある者及びその者の親族でその者と生計を一にしているもの
      四 前三号に掲げる者以外の者で当該特定受贈者から受ける金銭その他の財産によつて生計を維持しているもの及びその者の親族でその者と生計を一にしているもの

      特定受贈者とは娘さんのことです。
      自宅建築を親戚の大工さんに依頼するような場合は要注意です。
      株式会社などの法人からの取得は適用除外とされていませんので、親戚の経営する会社からの取得であれば問題ありません。

  4. そうでしたか。
    建築は通常通り建築会社に依頼する予定です。
    それでしたら、来年新築して年末には入居の予定なので、来年建築費の贈与としてまとめて500万円を贈与しようと思います。
    丁寧に教えていただきましてありがとうございました。大変助かりました。
    また何かありましたら、よろしくお願い致します。

  5. 分かりやすく書かれていて参考になりました。
    ありがとうございました。
    私の場合で参考にお聞きしたいのですが、「住宅の取得とともにする土地等の取得か、住宅の取得に先行する土地等の取得でないと住宅取得資金贈与の非課税を適用することができないからです。
    通常は考えられませんが、土地は住宅取得資金贈与を受けて自分が購入し建物は配偶者が購入するというのはNGです。」とありますが、土地を住宅取得資金贈与分(妻)と私の銀行からの借入で共有名義で購入した場合において、建物も共に借り入れで共有名義又は連帯債務での借り入れをした場合は妻の住宅取得資金贈与に該当するのでしょうか。また、建物等の持ち分の割合の規定はありますか。

    1. お問い合わせいただきありがとうございます。

      奥様が贈与を受けた金額を非課税とするためには、土地だけでなく建物も共有名義としてください。持分わずかで結構です。

      連帯債務で建物建築のための借り入れをした場合であっても、建物が共有名義でないと非課税の要件を満たしません。

      奥様が贈与を受けた全額を土地の取得代金に充てて建物の代金は借入金でまかなう場合であっても、建物の登記名義人となっていれば非課税の適用を受けることができます。(措置法通達70の2-3(70の3-2を準用))

      住宅取得資金の贈与を受けるためには家屋の面積要件(50㎡以上240㎡以下)がありますが、2人以上で共有の家屋の場合には家屋全体の床面積で判断することになりますのでご安心ください。(措置法通達70の2-6(70の3-6を準用))

      以下の法令等を再度確認いたしましたが、建物の持分についての定めはないはずです。

      ・租税特別措置法第七十条の二
      ・租税特別措置法施行令第四十条の四の二
      ・租税特別措置法施行規則第二十三条の五の二
      ・租税特別措置法通達70の2-1から70の2-15

      不勉強のため『規定はない!』と断言できず申し訳ございません。

  6. すみません、一つ上のNORIさんと似た質問なのですが
    妻の親から贈与を受けた資金で土地を購入して建物は自分と妻の共有名義(妻の名義は極わずか)
    にした時その建物が省エネ等住宅だった場合、8%の時に買っていたら贈与の限度額が
    1,200万円まで非課税ってことでよろしいでしょうか?

    それと、こういう場合(土地を先に買ってその後に建物を建てる時)の建物が
    贈与を受けた者の名義もしくは配偶者との共有名義でないといけないって言うのは
    どちらに書かれてるのでしょうか?国税庁のHP見てもわかりませんでした。

    最後に土地の契約日が例えば平成30年12月でその際に手付で10万支払ったとします。
    その後、残金を平成31年2月に1,000万円はらったとします。
    贈与も平成31年2月なんですがこれは大丈夫でしょうか?契約日が前年で一部手付も
    払ってるのでちょっと気になっています。

    1. KAZU様

      お問い合わせありがとうございます。

      贈与税は、贈与によって財産を取得した方にかかる税金です。このような特例制度を受けるための大前提として、『贈与された方』が法律に定める要件を満たしているのかどうかで判断をします。

      共有で自宅を取得する場合、どうしても『夫婦』を主人公として考えがちです。贈与税の話は贈与を受けた方のみで判断するようにしてください。

      最初のお問い合わせ内容ですが、住宅取得資金の贈与を受けたのが奥様であれば奥様のことだけ考えます。

      奥様が直系尊属である親から住宅取得資金の贈与を受けて、住宅の新築に先行してするその敷地の用に供されることとなる土地を取得した場合
      ・・・建物が共有であれば、『贈与を受けた奥様が住宅を新築する』ことになりますのでKAZU様記載のとおりでOKです。(他の要件もしっかりご確認ください。)

      建物の名義が奥様にないのであれば、奥様は『住宅用の家屋の新築等』をしていないことになります。土地のみを取得するための贈与では、非課税の適用を受けることができません。

      奥様の親から贈与を受けたのがKAZUさんでしたら、KAZUさんは直系尊属からの贈与ではないので非課税となりません。

      2点目です。探したところ、下記のページにズバリ書いてありました。『3 受贈者の要件』の(6)にある注意書きです。

      https://www.nta.go.jp/m/taxanswer/4508.htm

      (注) 受贈者が「住宅用の家屋」を所有する(共有持分を有する場合も含まれます。)ことにならない場合は、この特例の適用を受けることはできません。

      贈与された方のみで要件を判断するのだという大前提がわかれば、以下のページからも読み取りができるはずです。

      https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/sozoku/4508.htm

      『4 住宅用の家屋の新築、取得又は増改築等の要件』のところですね。

      住宅取得資金の贈与が非課税となるのは『住宅である家屋』の取得が大前提です。土地のみの取得では非課税となりません。

      『住宅の新築に先行してするその敷地の用に供されることとなる土地を取得』という部分を夫婦で考えるのではなく、贈与を受けた奥様だけで判断します。

      建物を取得する方法としては、単独所有と共有によって取得する方法がありますので、本文に記載した通りの結論になります。

      3点目ですが、土地の契約日は気にしなくて良いです。贈与の年月日、建物の取得年月日と居住開始年月日にご注意ください。当然ですが、土地の残金支払いの前に贈与を受けている必要があります。贈与を受けた金額を住宅取得等の資金に充てる必要があるからです。

      住宅取得資金贈与のタイミングについて気になるようでしたら、下記の記事をご参照ください。

      住宅取得資金の贈与はタイミングが命!【重要タイミング3つに注意】

      1. 吉川様

        詳しい解説ありがとうございます。
        だいぶ内容が理解できました。
        ただ、どうしてもわからない点があります。
        建物の共有部分のことです。
        土地は妻が贈与でもらったお金で払って全部妻の名義になります。
        そして建物部分は夫がローンを組む(妻は連帯保証人)ので本来は夫単独の名義になると思います。
        それを少しでも共有にしてしまうと夫から妻への贈与にならないのでしょうか?

        例えばの話ですが土地が500万建物が3,000万とします。
        妻が自分の親から贈与を受けた額が1,200万だとします。
        これだと土地を買っても700万余るので建物にも妻から700万出せるので
        共有部分が700万円分あるので共有名義にすると言うのは理解できます。

        でも土地が1,500万建物が3,000万の場合妻が1,200万と自己資金で土地を
        取得して単独名義になります。でも、建物は夫がローンを組むので夫の単独名義に
        しないといけないのではないでしょうか?その建物を妻も共有することって出来るのでしょうか?
        そこの部分がどうしてもわからなくて追加で質問させていただきました。

        1. 建物の登記名義人にするという表現で勘違いさせてしまったようですね。失礼しました。

          ご質問のケースにあてはめると、『建物をご主人のローンのみにしないで土地取得資金を贈与された奥様も自分のお金を出して建物の所有権を少しでも取得しなさい!』という意味です。

          この記事では、これから住宅取得資金の贈与を受ける方を対象に執筆いたしました。どのようにローンを組むかもこの特例の適用を受けるために非常に重要な点です。

          贈与税申告するこの時期になって、実は非課税の要件を満たしていなかったということであれば残念ながら諦めてください。今から建物の名義を取得すれば大丈夫とだという意図で執筆したわけではありません。

          1. 吉川様

            何度もありがとうございます。
            やはりそうですよね。妻がお金出してないと共有部分を持つとそれは夫から妻への贈与になってしまいますよね。
            そう考えるとやはり妻の建物共有部分は妻が建物に関して出したお金のみの分が共有としてもいい部分になるって理解でよろしいでしょうか?

            例えば3,000万の建物を建てたとして妻がその内、300万円分自己資金で支払って残りは夫のローンとする時、妻の共有名義は1割だけってことでよろしいですか?この場合、妻の親からの贈与分は
            土地の方で使ってしまっても大丈夫ですか?
            そしてこの場合の贈与は省エネ住宅の場合でしたら1,200万と暦年贈与の110万の合計1,310万円までは妻は申告すれば非課税になると理解してよろしいでしょうか?

  7. お忙しいところ恐縮ですが、非課税限度額が住宅等契約日によって変わりますがこの住宅等は土地購入の契約日で可能ですか。例えば令和2年3月に住宅用敷地の為の土地の購入契約をする。令和2年4月以降に住宅の請負契約をする場合非課税限度額は3000万円でしょうか。契約日とは土地のみで可能でしょうか。

    1. 家屋の契約日で決まります。土地の契約日は関係ありません。

      以下、租税特別措置法第七十条の二第2項七号です。

      2 この条において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。
      一号から六号 略
      七 特別住宅資金非課税限度額 特定受贈者が住宅取得等資金を充てて新築等をした住宅用の家屋(当該住宅用の家屋の新築等に係る対価の額又は費用の額に含まれる消費税額及び地方消費税額の合計額に相当する額が、当該住宅用の家屋の新築等に係る消費税法第二条第一項第九号に規定する課税資産の譲渡等につき社会保障の安定財源の確保等を図る税制の抜本的な改革を行うための消費税法の一部を改正する等の法律(平成二十四年法律第六十八号)第三条の規定による改正後の消費税法第二十九条に規定する税率により課されるべき消費税額及び当該消費税額を課税標準として課されるべき地方消費税額の合計額に相当する額である場合に限る。)の次に掲げる場合の区分に応じ、当該特定受贈者ごとにそれぞれ次に定める金額(次に掲げる場合のいずれにも該当する場合には、当該特定受贈者ごとにそれぞれ次に定める金額のうちいずれか多い金額)をいう。
      イ 当該住宅用の家屋が前号イに規定する住宅用の家屋である場合 特定受贈者の最初の前項の規定の適用に係る当該住宅用の家屋の新築等に係る契約の次に掲げる区分に応じ、それぞれ次に定める金額
      (1) 平成三十一年四月一日から平成三十二年三月三十一日までの間に締結した契約 三千万円
      (2) 平成三十二年四月一日から平成三十三年三月三十一日までの間に締結した契約 千五百万円
      (3) 平成三十三年四月一日から同年十二月三十一日までの間に締結した契約 千二百万円
      ロ 当該住宅用の家屋が前号ロに規定する住宅用の家屋である場合 特定受贈者の最初の前項の規定の適用に係る当該住宅用の家屋の新築等に係る契約の次に掲げる区分に応じ、それぞれ次に定める金額
      (1) 平成三十一年四月一日から平成三十二年三月三十一日までの間に締結した契約 二千五百万円
      (2) 平成三十二年四月一日から平成三十三年三月三十一日までの間に締結した契約 千万円
      (3) 平成三十三年四月一日から同年十二月三十一日までの間に締結した契約 七百万円

  8. とても詳しい説明をありがとうございます。
    さらに質問にもご丁寧に回答されており感激いたしました。
    私もお聞きしたい質問がございます。時系列で書かせていただきます。

    1、平成30年1月に母より900万贈与してもらいすべて私名義で土地を先行取得。
      (土地代1100万のため残りは自己資金)
    2、平成30年10月に工務店と契約(建物2500万)
    3、平成31年3月15日の段階で屋根が出来ており、その証明を工務店にもらい贈与税申告。(一般住宅のため若干納税済み)

    4、平成31年6月建物完成し、完成登記した謄本を贈与税の添付書類として提出
      (住宅ローン2500万円連帯債務。建物は私7:妻3で持分割合あり)

    以上のような感じです。
    こちらは非課税対象になりますか?

    また、今回住宅ローン控除の確定申告を行うのですが、住宅取得等資金の贈与税に関する欄には900万円を入力するのですか?
    土地のみに全額使ったので、あくまでローン控除ということで記入せず単純に建物取得のローン金額のみで申告をすればよいのですか?
    非課税の問題が昨年大きく取り上げられましたが、条文や国税庁HPを見ても見つかりません。
    住宅取得等資金の贈与があれば記入してくださいとしか書いてないので土地のみに使った場合はどうなのかと悩んでおります。

    なにとぞお力をお貸しください。
    よろしくお願いします。

  9. こんにちは!
    とても勉強になります。

    住宅取得資金の贈与税非課税を昨年申告しました。
    土地(1000万)の先行取得で900万贈与してもらい、残りは自己資金でまかないました。

    その後建物を新築しローンを組みました。今回確定申告で住宅ローン控除を行いますが、土地代の一部のみを贈与してもらっている場合、住宅ローン控除の贈与税の非課税額を記入するところには900万を入れるのですか?
    それともあくまで住宅ローン控除は住宅に対してのローンなので、記載なしでよいですか?
    よろしくお願いいたします。

    1. バード様

      コメントいただきありがとうございます。

      建物のみローンを受けた場合、土地の贈与で受けた非課税金額は記載する必要はありません。
      この場合、住宅取得等の対価にも土地の取得価額を含めないこととなりますのでご注意ください。

      金融機関から届いた住宅ローンの年末残高報告書に記載されている『住宅借入金等の内訳』が『住宅のみ』となっているかどうかご確認ください。

      ローンの内訳が『住宅及び土地等』となっている場合は、土地建物の取得価額の合計から住宅取得資金の非課税の適用を受けた金額を控除するようにしてください。

      平成30年の一般住宅で700万円の非課税を受けていると思われますので、700万円を控除することとなります。

      住宅ローン控除を受ける際には、年末住宅ローンの金額と『住宅取得等の対価の額』のいずれか低い金額を控除の基礎とします。

      https://www.nta.go.jp/law/shitsugi/sozoku/17/08.htm

      『住宅取得等の対価の額』には住宅の取得等とともにする土地の取得価額を含むこととされていますが、土地の取得価額を『住宅取得等の対価の額』に含めるのは土地のローンがある場合に限られます。(租税特別措置法施行令第26条第5項)

      さらに『住宅取得等の対価の額』からは、その住宅の取得等に関して住宅取得資金の非課税の適用を受けた場合には非課税金額を控除することとされています。

      ローン控除の元となるローンが建物のみであれば、『住宅の取得等の対価』に土地を含めないことになります。

      細かなこと考えずに住宅と土地の取得価額の合計から非課税金額を控除して年末ローン残高と比較している方が多いのではないかと思われます。

  10. 吉川さま
    この度はありがとうございます。大変参考になりました。
    建物のみとなっていますので、土地購入の贈与税非課税の金額は記載なしで確定申告をします。
    なお、住宅取得資金の非課税の適用を受けた金額を控除ということですので、贈与を受けた金額全額を控除するわけではないのですね。
    参考になりました。今後も楽しみにしております。

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