ふるさと納税は本当に最高です!
なぜならば、ほとんど自己負担なしで寄付先の自治体から素晴らしい返礼品がもらえるからです。
我が家では普段はつつましく豚肉とか鶏肉を食べることが多いのですが、最近ではふるさと納税のおかげでほとんど費用をかけずに、柔らかくジューシーな旨みの強い黒毛和牛を食べる機会が増えてきました。
しかし、こんなにおいしい思いができるのに、ふるさと納税の”やり方がよくわからない”という理由から、やっていない方が多いのではないでしょうか。
事実、全国ふるさと納税3万人の実態調査によると、ふるさと納税をやりたいと思っている未経験者のうち42.7%の方は、『申込の仕方がよくわからなかったから』ふるさと納税をやっていないのです。
参照:インテージリサーチ 『全国ふるさと納税3万人の実態調査』
みなさん、興味はあるけれど、”わからない”、”めんどくさい”と思っていらっしゃるようですが、それでは食わず嫌いというものです。
インターネットで買い物をしたことがある人であれば、それと同じ感覚でふるさと納税の寄付をすることができます。一度やればその簡単さとお得さから、来年もやりたいと思う方がほとんどかと思います。
この記事では、ふるさと納税の基礎はもちろん、『1万円からできるふるさと納税』をテーマに、食いしん坊税理士の私がお勧めする自治体、そして、寄付のやり方から寄付後の手続きまで、わかりやすく丁寧に解説いたします。
この記事を読み終えたらすぐにでも、ふるさと納税を始めてみてくださいね。
目次
1. ふるさと納税の仕組み
まずはふるさと納税の仕組みを簡単にご説明いたします。本当は今すぐふるさと納税を試していただきたいのですが、どのような制度かわからないのでは不安ですよね。
ふるさと納税のことは理解していて自分の寄付可能な金額も把握されているという方は、ふるさと納税の具体的なやり方を説明しますので『2.今すぐ1万円から始めよう』に進んでください。
1-1 ふるさと納税とは税金の前払い
ふるさと納税とは、地方自治体に対する寄付です。ふるさと納税枠の範囲内であれば原則として自己負担額2,000円を超える金額が所得税と住民税から控除される仕組みです。寄付をした自治体によっては返戻品がもらえます。
ふるさと納税をすることによって見た目では税金が減るのですが、ふるさと納税は実質的に税金の前払いですので、国や地方に対する支出額が少なくなるという効果はありません。
食いしん坊太郎さんが平成27年に113,000円を寄付した場合の例でご説明します。
食いしん坊太郎さんが自治体に寄付した金額は113,000円ですが、本人の税金(平成27年分の所得税と平成28年度の住民税)が減額されるのは111,000円となります。つまり寄付した額以上に税金が安くなるということはないのです。
総務省の発表によりますと、平成27年中にふるさと納税を利用した方は129万8,719人、ふるさと納税の総額は1471億302万6千円ですので、一人当たりの平均寄付額はおよそ11万3,000円ということになります。
1-2 自己負担額2,000円はふるさと納税のコスト
113,000円寄付して111,000円の税額が控除されるので、差額の2,000円は支出が増えてしまうことになります。この2,000円が自己負担額です。いわばふるさと納税をするためのコストですね。
平成29年現在、ふるさと納税の年間の自己負担額は2,000円となっています。
2,000円支出が増えるのだから損ではないか??
そんなことはないのです!
年間11万円の寄付で黒毛和牛の切り落としがどのくらいもらえると思いますか?
なんと14.3Kg!!
*この記事執筆時点(平成29年6月23日)の返礼品の例です。返礼品の内容は寄付する時期によって異なる可能性があります。
肉じゃが1人前を100グラムのお肉でつくると、肉じゃが140食分以上です。4人家族であれば年間で35回も黒毛和牛の肉じゃがを食べることができるのです。
これがたったの2,000円
食いしん坊税理士にとってふるさと納税とは、『2,000円で高級なお肉をたんまりもらう』ということになります。
もちろん食料品以外の特産物等を返礼品としている自治体も多いですし、返礼品を設定していない自治体もありますので、ふるさと納税をすれば必ず返礼品をもらえるわけではないのですが。
ふるさと納税って最高だと思いませんか?
1-2 税金を払っていない人にとってはただの寄付
ふるさと納税は本当に素晴らしいのですが、全ての方にお勧めできるわけではありません。なぜならば、ふるさと納税とは税金の前払いですのでそもそも税金が出ない人は本当に寄付で終わってしまうからです。
『1万円からできるふるさと納税』をテーマにご説明しておりますが、以下の図でご説明する方は残念ながら今すぐ1万円のふるさと納税をすることはお勧めできません。
これから『今すぐは1万円』はお勧めできない方について説明をしていきますが、自分はたくさん税金を払っているので大丈夫だとわかった方は、『2.今すぐ1万円から始めよう』に進んでください。
1-2-1 専業主婦または扶養範囲内でお仕事されている方
専業主婦で収入のない方や、扶養の範囲内でお仕事をされている方がふるさと納税をやってみようと思っても、寄付額を控除する税金がありません。
このような方はご自分の名義でのふるさと納税は諦めてご主人や世帯主となる方等にふるさと納税をやってもらうようにしてください。
1-2-2 住民税の所得割が34,000円未満の方
また、普通に会社勤めしている方全てにお勧めできるわけではありません。扶養家族が多い人や住宅ローン控除を受けている等で税金がほとんどかかっていない場合には、ふるさと納税がただの寄付で終わってしまうことになります。
ふるさと納税をやって控除する税金があるかどうかがご心配な方は今すぐ調べてみましょう。
今年ふるさと納税を行う場合、今年の所得に税金がかかるかどうかが重要です。つまり今年の所得税と今年の所得をもとに計算される来年の住民税があるかどうかです。しかし、それは今年が終わってみないとわかりませんので、会社員の方で昨年とほぼ同じ収入が期待できる方は昨年の所得をもとに判断してみましょう。
直近の住民税の通知書をお手元において確認してみてください。
住民税の通知書は6月分の給与明細と一緒に会社からもらっているはずです。
住民税の所得割の金額を見て見ましょう。
この住民税の通知書は東京23区のケースです。お住いの自治体によって『特別区民税』『都民税』という部分が『市民税』『県民税』であったり、『市』『県』であったりと表示が異なることもありますが、2ヶ所ある所得割を合計すれば大丈夫です。
いかがでしたでしょうか。住民税の所得割の合計が34,000円以上かかっていれば2,000円の自己負担額で1万円のふるさと納税を行うことができるのです。
ここの金額の合計が34,000円以上であれば大丈夫です。今すぐふるさと納税をやってみましょう。
残念ながら直近の住民税の金額が34,000円未満だった方もまだ諦めないでください。2,000円や3,000円、5,000円でふるさと納税可能な自治体もたくさんありますので、『4.自分の限度額を知り2回目以降の寄付を楽しもう』に説明する方法でご自分のふるさと納税限度額を把握したうえでふるさと納税を楽しんでください。
また、転職をした等の理由によって昨年の所得を元に判断することができない場合にも、今年の所得がおおよそわかってきた時点で『4.自分の限度額を知り2回目以降の寄付を楽しもう』に説明する方法でご自分のふるさと納税限度額を計算してふるさと納税をやってみてください。
<住民税所得割34,000円以上の理由>
ふるさと納税を控除する税金は3つに分かれています。
1.所得税
2.住民税基本部分
3.住民税特例部分
1万円を寄付する場合、自己負担額2,000円を除いた8,000円は税金が控除されます。
所得税が一番低い5%の方の場合、控除される税金は以下のイメージ図のとおりです。
1万円の寄付を自己負担額2,000円で行うためには控除する税金が8,000円必要となります。所得税が最も少ない5%の方の場合、所得税400円、住民税基本部分800円、住民税特例部分6,800円の内訳となるのです。
住民税特例部分は住民税の所得割の20%を上限とすることになっていますので、6,800円を20%で割り戻すと34,000円となります。
つまり、住民税所得割が34,000円以上あれば、自己負担額2,000円で1万円の寄付を行うことができるのです。
所得税が10%以上の方は上記のイメージ図とは控除される税金の内訳が変わってきますが、そもそも所得税10%以上の方は5%の方よりも税金を多く負担しているので細かい内訳を計算するまでもなくふるさと納税を10,000円することができるのです。
2. 今すぐ1万円から始めよう
初めてのふるさと納税は、まず1万円から始めることをお勧めしています。理由は3点あります。
- 多くの自治体では1万円寄付した場合に選ぶことができる返戻品の種類が豊富であること
- 年間の限度額が年末にならないと確定しないため、限度額いっぱいの寄付をいきなりしてしまうと失業や減給等による所得の変化によってふるさと納税が税金から控除できなくなってしまう恐れがあること
- 1万円の寄付であれば自己負担額2,000円に対して満足が高い返礼品を得られること(コスパが良い)
まずは1万円ふるさと納税することを納得していただけたでしょうか?
実際にふるさと納税1万円を寄付してから手続き終了までの流れは以下の通りとなります。これから一つずつ説明していきますので、今は全体の流れがおおよそわかれば結構です。
それでは、さっそくふるさと納税を1万円やってみましょう。
ふるさと納税を簡単に行うためには、ふるさと納税専門のポータルサイトを活用すると便利です。
私はふるさとチョイスというサイトを利用しています。お礼の品を選びながら寄付する自治体を選べるのが便利ですし、ふるさとチョイスからネットショッピングと同様にふるさと納税の支払いもできるからです。
2-1 寄付する自治体を決める
ここではふるさとチョイスを使って、ふるさと納税のやり方をご説明します。
ふるさとチョイスでは寄付金額や寄付の支払い方法、返礼品の種類によって寄付する自治体を検索することができます。
返礼品を見ながらあれがいいなぁこれもいいなぁと寄付する自治体を選んでください。もうほとんどネットショッピングと同様です。
気になる品があった場合には、『詳細をみる』ボタンをクリックするとより詳しい品物の詳細を見ることができます。
<食いしん坊税理士コラム>
食いしん坊税理士はある程度ボリュームがあって普段自分では買わないような高級食材をチョイスすることが多いです。黒毛和牛1,200g、豚肉4,000g、干物詰め合わせが一度に届いた時には普段はスカスカの冷凍庫がパンパンで入りきらなくなってしまいましたので、みなさんも冷蔵庫や冷凍庫に入るかどうかはよく注意してくださいね。
ふるさとチョイスでは、常温、冷蔵、冷凍の区分が明確ですから便利ですね。
しばらくは冷凍物はやめておこうと思いお米を一度もらいましたが、食いしん坊税理士の満足度はそれほど高くありませんでした。(妻は買いにいく手間が省けたと喜んでいましたが)
せっかくならば自分では買わないような美味しいものを食べたいと思うのです。自分が食べたいものばかり頼むと家族の目が冷たいので、たまには家族の好きなものも頼んでいます。
<ポイント制とは>
『詳細をみる』をクリックした際、●●町はポイント制を導入していますという表示が出てくることがあります。
自治体によってはポイント制を採用しているところがあるのです。ポイント制とは寄付をする際に返礼品を申し込むのではなく、寄付から1年ないしは2年など定められた期間内に返礼品と交換できるポイントが付与される仕組みです。
ポイントの交換方法は自治体により様々です。その自治体のホームページや『ふるぽ』等の別のふるさと納税サイト、郵送で送られてくるカタログ等を利用して返礼品を申し込むのです。
郵送で送られてくるカタログは、まるで結婚式の引き出物でもらうカタログギフトのようなイメージですね。
初めてのふるさと納税の際にはポイント制の自治体はお勧めできません。ふるさとチョイスで返礼品を選んで申込みをしたにもかかわらず、寄付後に自治体ホームページ等でさらにポイントを返礼品に変換する手続きをする必要があり煩雑だからです。
また、寄付後にポイントを返礼品に交換するのを失念してしまうとポイントを失効させてしまう危険性もあります。
食いしん坊税理士も初めてふるさと納税した年にポイント制を導入している自治体に寄付をしましたが、一年以上経った後に『ポイントの有効期限が間近です』というメールが自治体から届き焦った記憶があります。
あれも食べたい、これも食べたいと妄想しながら寄付する自治体を選ぶ。食いしん坊税理士にとっては至福の時間ですが、どこの自治体がいいのか選ぶのが面倒くさいとおっしゃる方もいらっしゃいます。
食べるのが大好きだけど選ぶのが面倒臭いという方は、食いしん坊税理士一家がおすすめする以下の自治体に寄付すれば満足いただけると思います!まずは最初の1万円を寄付する先をここから選んでください。
すべてポイント制ではありませんし、クレジットカードでの支払いが可能な自治体です。
食いしん坊税理士一家お勧め自治体
食いしん坊税理士はお肉が大好き
佐賀県の上峰町がおすすめ
黒毛和牛切り落とし、豚肉切り落とし
https://www.furusato-tax.jp/japan/prefecture/41345
妻はスイーツ大好き
北海道の当別町がおすすめ
ROYCE’詰め合わせ
https://www.furusato-tax.jp/japan/prefecture/01303
息子はお魚が大好き
静岡県の西伊豆町がおすすめ
干物詰め合わせ
https://www.furusato-tax.jp/japan/prefecture/22306
娘はいくらが大好き
北海道の寿都町がおすすめ
いくら醤油漬
いかがでしたか?寄付する自治体は決まりましたか?
2-2 寄付を申し込む
寄付する自治体が決まったら、返礼品の詳細ページにある『寄付を申込む』をクリックしてください。
食いしん坊税理士はまた黒毛和牛が食べたくなったので、上峰町に寄付をすることにしました。上峰町の返礼品の黒毛和牛切り落としは柔らかく子供達にも好評で、しかもボリューム満点なのです。
これまで何度寄付してきたことでしょうか。平成28年肉部門で1位だというのも納得です。
初めてふるさとチョイスで寄付する場合、会員登録とログインを求められます。
ふるさと納税をすこしでも簡単に進めるために、今は『会員登録しないで進む』をクリックしてください。
<会員登録するべきか否か>
食いしん坊税理士はふるさとチョイスの会員登録をしていましたが、改めて考えてみると会員登録している意味がほとんどなかったことに気がつきました。
ふるさとチョイスの会員登録は、メールアドレスとパスワードを設定するだけで可能です。メールマガジンを受信するか否かを問われますのでお好みで選択してください。食いしん坊税理士は読みきれませんのでメールマガジンは受信しないを選択しました。
会員登録をすると住所や年間寄付可能額を登録することができます。住所を登録することでふるさと納税を申し込みする際の住所の入力を省略することができます。食いしん坊税理士は住所の登録も年間寄付可能額も登録をしていませんでした。
住所登録することによる利便性は理解できるのですが、年間寄付可能額をふるさとチョイスに登録する意味は正直わかりません。皆さんご自分の個人情報は大切にするようにしてくださいね。
会員登録していると寄付した先の履歴を年ごとに表示して印刷することもできます。今回記事を書くにあたって初めて寄付履歴を確認してみましたので、私は会員登録しておいてよかったということになります。
ふるさとチョイスでは会員登録しなくても寄付できますので、会員向けのメニューを積極的に利用したいと思った方以外は会員登録しなくてもいいのではないでしょうか。
申し込みフォームに住所氏名等の必要事項、希望商品等を記載します。
寄付金額、寄付金の使い道、お支払い方法も選択してください。
私は毎回クレジットカード支払いにしていますが、カードでの支払いが心配な方は銀行振込や郵便局での支払いも可能です。自治体によってはコンビニ決済やドコモケータイ支払、auかんたん決済、ペイジー決済等を選べるところもあります。
支払い方法を撰択したら、お礼の品に自分が希望している品が入っているか確認しましょう。
普段確定申告をしていない方は、ワンストップ特例の申し込みを必ずしてください。
ワンストップ特例の申し込みをしない場合、ふるさと納税を控除するためだけに確定申告をやる必要が出てくるからです。
『寄付金税額控除に係る申告特例申請書を要望する』にチェックを入れて性別と生年月日を入力すれば大丈夫です。
ワンストップ特例とは、確定申告をやらなくても寄付した自治体からお住いの自治体に寄付情報の連絡が伝わる仕組みです。5ヶ所までの自治体に寄付をする場合に利用することができます。
詳しくは、『3.ふるさと納税事後手続き』で説明しますが、今回は初めてのふるさと納税ですので、確定申告を普段はされていない方は特例申請書を要望しておけば後から困ることはありません。
自営業や不動産賃貸をされている方で毎年確定申告をされている方は、ワンストップ特例を申し込みする必要はありません。
寄付する自治体にメッセージがあれば記載してください。公表してもよいか否かを選ぶことができます。
新規返礼品情報の配信を希望する方はチェックしてください。私は自分が寄付したい時に返礼品を選びたいので配信は希望していません。どんどんメールがとどいても結局読まないで終わってしまいますので。
自治体ホームページへの寄付者名掲載を希望するかしないかを選んでください。
食いしん坊税理士は寄付者名の掲載は希望しないとしています。
最後に確認するボタンを押すと申し込み情報の入力は終了です。
ここまでの入力した内容を確認するページが出てきます。間違いがないか確認してください。
内容に問題がないことを確認したら、送信するをクリックしてください。
これでふるさと納税の申し込みは完了しました。とっても簡単ですよね。
あとはふるさと納税の支払いです。
クレジットカードを選択した方は、Yahoo!公金支払いで支払いに進むことができます。
郵便振替を希望された方は、寄付したのちに自治体から郵便局の窓口で支払うための郵便振替の用紙が届きます。その用紙を郵便局の窓口に持って行って寄付の支払をしてください。
銀行振込の方は、寄付後にふるさとチョイスからの自動返信メールのなかで寄付先自治体の振込先口座の案内が来ます。振込手数料を負担して銀行振込で寄付の支払をしてください。
2-3 寄付金の支払い(Yahoo!公金支払い)
寄付金の支払いもネットショッピングしたことがある方なら簡単にできると思います。
ここではクレジットカード払いの場合でご説明いたします。
ふるさと納税をYahoo!公金支払いでクレジットカード決済すると…
ポイントがつくのです!
寄付する金額と利用するクレジットカードによっては、ふるさと納税の自己負担額2,000円を超えるポイントがもらえてしまうなんてこともあるのです。
*利用するクレジットカードにより異なる可能性もありますが、食いしん坊税理士のカードでは実際にポイントがついています。
クレジットカード情報を入力します。
入力が終わったら次へ進んで、入力内容を確認してください。
内容に間違いがないことを確認したら支払うボタンをクリックしてください。
これでふるさと納税の支払いが完了しました。いかがでしたでしょうか?
あとは返礼品が届くのを待ちます。わくわく、楽しみですね。
寄付から1週間ほどで食いしん坊税理士の自宅に黒毛和牛切り落とし1,300gがとどきました。
返礼品が到着するまでの期間は依頼した品によって異なりますが、おおよそ1ヶ月から2ヶ月すれば届きます。
ただし、品物によりますので、詳細は返礼品の詳細ページの配送欄をご確認ください。
4月に今年の新米を申し込みしても、届くのははやくても9月でしょうね。
ふるさと納税をしたのち、寄付した自治体から返礼品とは別に寄付金受領証明書(領収書)と特例申請書が郵送されてきます。これらはふるさと納税の事後手続きで必要となりますので大切に保管してください。
3. ふるさと納税事後手続き
3-1 寄付した後に必要となる手続き
美味しいものも食べれてよかったよかったと安心ばかりしていてはいけません。ふるさと納税は寄付後の手続きをしないと本当の寄付で終わってしまうからです。
しかし安心してください、ふるさと納税を拡充させるために事後の手続きが非常に簡単に済むような制度になっているのです。
寄付後に必要となる手続きは人によって異なります。タイプ別にまとめましたのでご確認ください。
原則は確定申告で寄附金控除を申告することになりますが、普段は確定申告をしない会社員の方の場合には、今年のふるさと納税を5ヶ所以下の自治体に抑えれば、住所変更等しない限りワンストップ特例の特例申請書を寄付先の自治体に郵送するだけで手続きは完結します。
同じ自治体に1万円の寄付を10回行ったとしても寄付先は1ヶ所となりますので、特例申請書の提出のみで確定申告は不要です。
特例申請書は寄付した都度自治体に提出する必要がありますので、例えば上峰町に一年間で10回寄付したのであれば、特例申請書を10回書いて上峰町に提出する必要があります。
寄付する回数が多い方は面倒くさいかもしれませんが、簡単そうな気がしませんか?
3-2 特例申請書はとっても簡単(確定申告しない人)
寄付をした際にワンストップ特例の申し込みをした方には、自治体から寄付金受領証明書とともにワンストップ特例の特例申請書が届きます。
自治体によっては申し込みしていなくても特例申請書が届くこともあります。確定申告をすることが確実な方は特例申請書は捨ててしまって結構です。『3-3 確定申告で寄附金控除を申告する』に進んでください。
特例申請書の提出期限は、寄付した年の翌年1月10日必着です。提出忘れや紛失を防ぐためにも届いた特例申請書は速やかに記載して同封の封筒で自治体に返送することをお勧めします。
それでは早速、特例申請書の記載方法を確認してみましょう。
寄付した年、記入日、寄付した先の自治体名、あなたの住所、電話番号、氏名、マイナンバー、性別、生年月日を記入して押印してください。
これだけで完了します。迷うところはないかと思います。
次に、寄付年月日と寄付した金額を記入します。
会社員等で確定申告をする必要がないこと、今年寄付する自治体が5ヶ所以下であることを確認し、2ヶ所にチェックマークをつけておしまいです。
しかし、税務に関する書類はなんでこんなに分かりづらいのでしょうね。
記載した特例申請書は、寄付した自治体から送られてきた返信用封筒に本人確認書類とマイナンバーの控えを同封して郵送してください。(詳細は自治体から送られてくる案内書をしっかりとご確認ください)
無事に特例申請書が寄付した先の自治体に届くと、特例申請書の受付書が送り返されてきます。
受付書が届けば手続きはほぼ終了となります。
万が一、6ヶ所以上に特例申請書を出してしまった場合や確定申告をすることになった場合には、提出した特例申請書では手続きが完了しませんので、『3-3確定申告で寄附金控除を申告する』にしたがって確定申告をするようにしてください。
3-3 確定申告で寄附金控除を申告する
確定申告しない方は、『4.限度額を知り2回目以降の寄付を楽しもう』に進んでください。
確定申告をする方は、特例申請書提出の有無に関わらず必ず確定申告で寄附金控除を申告してください。
確定申告した場合、特例申請書を提出した効果がなくなってしまうのです。
5ヶ所以下の寄付で特例申請書を提出したからふるさと納税は何もしなくて大丈夫だという思い込みは禁物です。医療費控除のみの確定申告書を作成して提出した場合、寄附金控除の適用がなくなってしまいます。
これではただの寄付で終わってしまいます。
ご自分で確定申告されている方は以下の要領で寄附金控除の適用を受けてください。
- 所得税申告書1表 寄附金控除の欄に『寄付金額−2,000円』の金額を記載する。
- 所得税申告書2表 寄附金控除の欄に寄付先と寄付金の金額を記載する。
- 所得税申告書2表 住民税に関する事項 寄付金税額控除の都道府県、市区町村分の欄にふるさと納税の金額を記載する。
毎年の確定申告時期になると国税庁のホームページに確定申告書作成コーナーが公表されます。今年の確定申告書作成コーナーは来年にならないと表示されませんので今は作成することができませんが、ガイダンスに沿って必要事項を記載するだけで申告書が作成できるので詳しい税法のことがわからない方にもお勧めできます。
確定申告作成コーナーで申告書を作成する際には、寄附金控除を入れる前の所得税と寄附金控除を入れた後の所得税をプリントアウトしておくことをお勧めします。
ふるさと納税の効果を検証するのに便利だからです。
詳しくは『5.ふるさと納税の効果を検証しよう』でご説明します。
税理士に確定申告を依頼されている方は税理士に寄付金受領証明書を渡せば大丈夫です。
4. 限度額を知り2回目以降の寄付を楽しもう
すでにふるさと納税を1万円やられて返礼品を受け取った方は、もうすっかりふるさと納税の虜になってしまった方が多いのではないでしょうか。
早く次の寄付をしたくて仕方がないですよね。
年間のふるさと納税控除限度額にまだ達していない人は、限度額の範囲内で今年さらにふるさと納税を行うことができるのです。
2回目の寄付をする前に年間のふるさと納税限度額をおおまかに把握しましょう。
ご自分の年間のふるさと納税可能金額は年末にならないと確定しませんが、会社員の方でおおよそ昨年の所得と同じ見込みになる方は昨年の所得を元にふるさと納税の限度額を把握してみましょう。
私は食いしん坊でも税理士ですので限度額の計算は自分で所得税と住民税を計算して行いますが、わざわざふるさと納税の限度額を知るためだけに所得税、住民税の計算を理解するのは大変ですし、そもそも試算の前提となる所得が見積りですので、ネット上にある簡単なシミュレーションを利用させてもらうことにしましょう。
さとふる ふるさと納税 控除上限額シミュレーション
http://www.satofull.jp/static/calculation01.php
ふるさとチョイスと同様のふるさと納税のポータルサイトです。
簡易シミュレーションと詳細シミュレーションの2通りのシミュレーションが可能です。
詳細シミュレーションで所得控除の合計額を入力できるのが便利です。給与所得のみの方向けのシミュレーションに見えますが、実は自営業や不動産所得がある方でも利用することが可能です。
お手元に直近の給与の源泉徴収票あるいは確定申告書をご準備ください。
総収入金額の欄がありますが金額を入力しなくても計算に影響はありません。サラリーマンの方は給与所得控除後の欄に源泉徴収票の給与所得控除後の金額を入力し所得控除の額をその下に入力すれば大丈夫です。
事業所得や不動産所得がある方はこれらを含めた総所得金額を給与所得控除後の欄に入力してさらに所得控除の額をその下に入力するとおおよその限度額を知ることができます。
上記の源泉徴収票の金額でシミュレーションした場合、ふるさと納税限度額は115,000円と自動的に計算されます。
つまり1万円の寄付を11回行えば黒毛和牛1,300グラムが11回もいただけるのです!
さらに5,000円の寄付で別の返礼品をもらうこともできます。
専門的な話になりますが、所得税の所得控除と住民税の所得控除は金額が異なっています。住民税の所得控除の方が少ない傾向があるのです。そのため、金額の大きい所得税の所得控除を元に住民税を計算すると住民税の金額が実際よりも少なくなってしまうのです。
住民税が少なく計算されるということは、実際のふるさと納税の限度額よりも少なく限度額が計算されてしまうということなのです。
住民税所得割を自分で計算して『市町村民税所得割』『都道府県民税所得割』に金額を入力すると正しい限度額が計算されます。
この事例の場合、源泉徴収票の金額のみでシミュレーションした場合の限度額は115,000円と計算されましたが、住民税所得割を考慮して計算した正確な限度額は117,000円でした。
シミュレーションとの差額は2,000円です。このズレが気になるかどうかは人それぞれだと思いますが、これまでふるさと納税をやっていなかった方の場合、それほど気にならないのではないでしょうか。
ふるさと納税では、2,000円や3,000円、5,000円で寄付可能な自治体も多くありますので、ご自分の限度額の範囲内で思いっきりふるさと納税してみてください。
食いしん坊税理士式ふるさと納税活用法まとめ
- 住民税所得割が34,000円以上の方は今すぐ1万円ふるさと納税
- 前年の所得からふるさと納税の見積限度額を確認
- 見積限度額の半分くらいを目安にふるさと納税を利用をする
- 年末に会社から源泉徴収票をもらったら今年の限度額を確認
- 限度額いっぱいまでふるさと納税を利用する
*確定申告しない場合の注意点
・特例申請書を忘れずに提出する!
・寄付する自治体は5箇所以内で!
不動産を売却して譲渡所得がある場合、株式等の譲渡所得金額を申告する方、自営業で事業所得がある方や不動産所得がある方、税額控除がある方等については一元的なシミュレーションソフトでは絶対に限度額を計算することはできませんので、本当にふるさと納税を使い切りたい方は税理士等の専門家にご相談ください。
5. ふるさと納税の効果を検証してみよう
これから初めてのふるさと納税を行うにあたり、ふるさと納税が控除されているのかどうやって確認すればいいのか心配になった方もいらっしゃると思います。
実際にふるさと納税が控除されているのか確認できるのは寄付した翌年の住民税通知書が届いた時点になります。つまり来年の6月頃でしょうか。
その時にあらためてご自身の控除額を確認すれば大丈夫ですが、ここでは平成28年にふるさと納税を100,000円行っていた場合を前提として確認方法をご説明いたします。
5-1 ふるさと納税確認方法(住民税)
確定申告をされていない方は、住民税の寄付金税額控除のみ確認すればふるさと納税の効果を検証することが可能です。
確定申告をしている方の場合、所得税の控除と住民税の控除との合計がふるさと納税の効果となりますのでまずは住民税の控除額を確認してみてください。
住民税の通知書に寄付金税額控除額の記載がある親切な自治体の場合、住民税の控除額を把握するのは簡単かと思います。
問題は寄附金税額控除の金額の記載がない自治体です。税額控除額という欄が2つありますのでその金額を合計したものから、寄付金税額控除以外の税額控除(調整控除額等)を控除した金額がふるさと納税の控除額になります。
扶養家族等の状況が変わらない方であれば、ふるさと納税をした前の年の住民税の通知書から調整控除額を確認してみてください。
過去の住民税の通知書がない方も安心してください。多くの方の場合の調整控除額は2,500円になると思われますので、2,500円を引いてふるさと納税の控除額を計算してみてください。
調整控除額についてより詳しく知りたい方は、北海道帯広市の調整控除について説明したPDFをご確認ください。
北海道帯広市 調整控除
寄付金税額控除の金額記載がない自治体にお住いの方で、住宅ローン控除を住民税からも受けている方の場合には納税通知書での判断は不可能になりますので、住所地の自治体にお問い合わせください。
確定申告していない方はこれで確認が終了ですので、『5-3 控除されていなかったら確定申告しよう』に進んでください。
5-2 ふるさと納税確認方法(所得税)
確定申告をされた方は、所得税からもふるさと納税が控除されていますので確認してみましょう。
『3-3 確定申告で寄附金控除を申告する』でご説明したとおり、国税庁の確定申告作成コーナーを利用して申告書を作成される方の場合、寄附金控除前の所得税と寄附金控除を入力した後の所得税との差額が所得税の効果となります。
確定申告作成時に差額を確認していない場合には申告書から計算してみましょう。
確定申告書と電卓の準備はよろしいでしょうか?
26 課税所得金額の再計算
寄附金控除を適用する前の所得税を計算するために、寄附金控除適用前の課税所得金額を計算します。
26課税所得金額 + 16寄附金控除
この申告書の場合、4,766,000円 + 98,000円で4,864,000円となります。
27 所得税額の再計算
再計算した26課税所得金額に所得税の速算表を使って所得税額を計算します。
4,864,000円は、3,300,000円超6,950,000円以下に該当しますので、課税所得金額に20%を乗じたのち427,500円を控除します。
4,864,000円 × 20% – 427,500円=545,300円
41 復興特別所得税の再計算
27で計算した所得税額に2.1%を乗じて復興特別所得税を計算します。
545,300円×2.1% = 11,451円
42 所得税及び復興特別所得税の再計算
27で計算した所得税額に41で計算した復興特別所得税をプラスしてください。
42の金額が年間の所得税等の金額になります。
545,300円 + 11,451円 = 556,751円
申告した42所得税及び復興特別所得税の額とこれまで再計算してきた金額との差額が所得税等から控除されるふるさと納税となります。
556,751円 – 536,739円 = 20,012円
ちょっと大変ですね。ですので、これからふるさと納税を行う方で国税庁確定申告コーナーを利用して確定申告をされる方は、ぜひ寄附金控除を入力する前の申告書と入力後の申告書2つ比較して所得税の控除額を把握しておいて欲しいのです。
5-3 控除されていなかったら確定申告しよう
さて、きちんとふるさと納税が控除されているのか確認できたでしょうか。
寄付した金額からふるさと納税の控除額を控除した金額がふるさと納税の自己負担額になります。
5-1、5-2の事例の場合、ふるさと納税の自己負担額は1,999円となります。
寄付した額 – 住民税控除額 – 所得税控除額 = 自己負担額
100,000 – 77,989 – 20,012 = 1,999
2,000円ちょうどでなくても気にしなくて結構です。税金計算上の端数処理の関係で自己負担額が2,000円ピッタリとはならないことが多いです。
平成28年の食いしん坊税理士の自己負担額は1,940円でした。私の知り合いの果物大好き弁護士さんは1,998円だったそうです。
確定申告をしていない方でふるさと納税の控除がなかった方は確定申告をするようにしてください。以下のような理由からワンストップ特例が上手く利用できていない恐れがあります。
- 6ヶ所以上の自治体にふるさと納税をしてしまった。
- 特例申請書を提出していない
- 特例申請書を提出後、住所変更をしたが寄付先の自治体に連絡していない
このような場合は確定申告するしかふるさと納税を控除する方法はありませんので、『3-3 確定申告で寄附金控除を申告する』を参考に確定申告をしてください。
還付申告の場合、寄付した年の翌年の1月1日から5年間確定申告書を提出することができますので、一般的な確定申告の期限である3月15日を過ぎていても大丈夫です。
6. ふるさと納税で日本中を幸せにしよう
最後まで読んでいただきありがとうございました。
難しい説明は避け、できる限り簡単に説明したつもりですがいかがだったでしょうか。
ふるさと納税は本当に我々納税者にとってありがたい制度です。
あまりにも自治体同士の返礼品競争が過熱した結果、総務省から返礼品の内容について換金性の高いものを除くような指示が出たり、返礼品を寄付額の3割程度に抑えるような指示が出ていますが、それでもまだまだふるさと納税の魅力は衰えていません。
ふるさと納税の食わず嫌いではあまりにも勿体無いので、ぜひまずは1万円からふるさと納税を始めてみてください。
皆様の楽しい食生活と地方の企業や自治体の繁栄、そしてふるさと納税を通じたわが国の経済発展を心から願っております。
ふるさと納税で日本中を幸せにしよう!!